県下の動き−演説会・集会

「主権回復の日」は改憲の一里塚 【13.04.30】

市田氏「改憲勢力に審判を」 三重・津市

 参院選の日本共産党比例5議席獲得で、行き詰まる自民党型政治に打開の道筋をつけようと党三重県委員会は28日、津市の県総合文化センター大ホールで市田忠義書記局長を迎えた演説会を開きました。井上さとし参院議員(比例候補)、中川たみひで選挙区候補が決意表明し、会場いっぱいの参加者が盛んな拍手を送りました。

 演説会に向けて県委員会は、チケット付きの案内ハガキを2万枚作成、5万枚以上の案内ビラとともに有権者に広げました。若い子育て世代が「参加したいが保育はあるのか」と問い合わせてくるなど、注目を集めました。当日は津駅から会場まで臨時のシャトルバスを7便運行しました。

 演説会には、岡本栄・伊賀市長と山中光茂・松坂市長からメッセージが寄せられました。小林多喜二研究者の尾西康充・三重大学教授が「多喜二の志を受け継ぎ、一人ひとりの命を尊重する日本共産党の躍進を願っています」と応援あいさつしました。

 被爆2世である井上候補は、原発ゼロへ特別の思いで取り組んできたとのべ「安全よりもうけ優先の再稼働を許すことはできない。再稼働ストップの政治へ、日本共産党を伸ばして」と訴えました。

 市田氏は、政府による「主権回復の日」式典の開催にふれ、「憲法が安倍政権の言う『主権回復』 以前に制定されたものだとして、改憲の一里塚にするものだ」と批判しました。

 「主権回復の日」どころか、4月28日はサンフランシスコ条約と日米安保条約によって「米国への従属を決定し、国民にとって『屈辱』と『従属』が始まった日です」と強調した市田氏。この日を「祝う」ことは「自民党政権の米国いいなり政治の象徴的な行為です」と述べ、憲法9条守れ、米国いいなりやめよと主張する日本共産党の支持を訴えました。

市田書記局長の訴え
 

その疑問 共産党に聞いてみよう

 演説会後、井上、中川両候補を囲んでの「青年トーク」が行われました。主催は日本民主青年同盟三重県委員会と県内の日本共産党青年支部。

 集まった青年を前に井上氏は、アベノミクスなど安倍政権の進める政治は青年の願いとはまったく反対の方向だと指摘し、「今度の参院選は青年のみなさんの動向がカギになる。ネットも大いに活用して、一緒に新しい未来を切り開く選挙にしていこう」と呼びかけました。

 「民主党政権と安倍政権はどう違う」「右翼はなぜ共産党だけを敵視するのか」など、青年からはさまざまな質問が飛び出し、井上氏らが「消費税増税や環太平洋連携協定(TPP)推進など民主政権と安倍自公政権には本質的に違いはないが、安倍政権はより強権的で、マスメディアがそれをあおっている」など、一つひとつていねいに答えました。

 「マルクスが生きていたら今の政治をどうみる」との質問に井上氏は「私たちはマルクスの一言一句を教条にはしない」と“科学的社会主義”を掲げる意味を解説した上で、「資本主義社会には必ず矛盾が起きることを明らかにしたマルクスの分析は今も生きている。それを今の社会に創造的に適用したものが日本共産党の綱領だ」と紹介しました。

 中川氏は「周りの人は政治家や政党をどう見ているか」と青年に質問。青年からは「かっこよくない。あこがれの職業にはならない」「結婚式や運動会に出るのが仕事なのか」と政治家への厳しい見方も出され、国民の期待に応える政治にどう変えていくかなどが話し合われました。

 
(「しんぶん赤旗」2013年4月29,30日付けより)

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